数年来通院している女性がいる。
どこの病院に行っても相手にしてくれない。
小野先生だけが、私の話をまっとうに聞いて治療してくれた。
体が動かず、こんな私が生きていて良いのかといつも思っていた。
そんな彼女に光をあたった。
あ
厳有るも希望の生れり冬木の芽
屈折の胸を開くや雪ざくら
新緑や命の歓喜沼映す
まどか
終焉は円なりたし栗の花
朽ちてこそ生命つなぐる落葉かな
ごとう志美
多くのうたが雑誌に掲載され、今秋、フランスで行われる文化の催しに招待されたという。
でも体に自信がないので残念だがお断りした。
生活していて10のうち9つは辛いが、残りの1が彼女の希望の灯となる。
彼女にしか書けないうたがそこにある。