2013年9月26日木曜日

病気へのすすめ?

ある患者さんが椎間板ヘルニアで入院した。
働き盛りで、当人にとっては、辛い入院だったのかもしれない。
自分がいるからこそ、会社がうまく作動している。
そこに、自分の価値を見いだせるからだ。
しかし、「こうでなければいけない」という思いは、自分を縛りつける。
頑張れば頑張るほど、自分の考えとは違う結果となって表れる。
気がつくと、周りから孤立している自分がそこにいる。

数か月も、心が病んでいると、次第に体が悲鳴をあげてくる。
脳の状態が、体に痛みとして現れるからだ。
今回のケースは、脳のしびれが足のしびれとなって体の表面に現れた。
腰の痛みや足のしびれは、このままの考え方ではいけないよという警告なのだ。

入院することによって、会社や家庭(俗社会)から完全に遮断される。
入院中は、ブロック注射を打ったり、痛みどめを処方されるが、それ以上に、心がいろんな縛りから解放される。
有り余る時間の中で、自分と向き合うことができる。
すると、いろんな気付きが起こってくる。
自我が解放されると、自分は正しいから、相手も正しい事に気がつく。
「こうでなければいけない」でがんじがらめになった自分の分厚い殻(鎧)が剥がれていく。

病気とは、人生をリセットする、大切なきっかけとなる。
心と体が葛藤や分離を起こすことで、病気になるが、病気を克服することで、生まれ変わった自分がそこにいる。

すがすがしい笑顔で退院祝いを届けに来た。
新たな人生が始まる!!

私は、彼の応援団となる。