60代の奥様が来院した。
腰が痛くて、強いお薬を5年ほど飲み続けていた。
その前にはありとあらゆる治療院を訪ねたが芳しくなかった。
初回の治療の後に、8回の治療を目安に頑張って下さいと言ったところ以前のところでも言われたことがあるという。
ぎっくり腰であれば5回の通院、ひどい場合は8回通院してもらって少しでも改善していれば続けてもらうが、改善しない場合は当院で厳しいとはっきり言っている。
ただし改善する見込みがあるという前提で話している。
この奥様とは信頼関係を気付くことを最優先にした。
昔の治療のケースを引き合いに出して心をかみ砕いていった。
奥様との距離が近づくことで不安がなくなり安心して治療を受けてもらえるようになった。
痛い痛いの連呼だったが、途中から話を素直に聞くようになった。
以前に歩けなくなったのは左の骨盤の関節(仙腸関節・歩くときに使う関節)が悲鳴を上げたのではと、初回から話していたが信じてもらえなかった。
整形さんで検査の結果が脊柱狭窄症と診断されているので無理もなかった。
それでも歩きやすくなったせいか治療は続けていた。
奥さんが「今日で8回目です。先日は旅行先で2時間歩けてびっくり!。次回も予約をしていきます」と言って帰っていった。
まだ信頼は全幅ではないが、少しづつ得ている実感はある。